今回取材するのは髙山さんのBARのサイトだ。髙山さんはこのサイトのBARのオーナーや店長とは10年近く親交があるそうで、元々あったサイトがなくなってしまい、日頃の感謝も込めて作りたいと考えたという。お店がCFの裏にあり、スクール選びでCFを選んだのもそれが一つの決め手だったとか。
飲みに行ってみたいな~と思いながらレビューのやり取り見てました。
サイト制作にあたり意識したこと
BARってなかなか一人では行きづらいイメージがあると思いますが、公式のWebサイトがあればお客さんに安心感を持って来店してもらえる機会が増えるのではないかと考えました。
そこのBARでは元々SNSを活用していて、そこに流入するためにあえてスマホ特化にしようということになりました。Xやインスタなどと差別化するように、「BARでの過ごし方」というコンテンツも作りました。お客さんと距離の近いBARなのでかしこまりすぎないよう、親近感を持てるように、会話形式で画像加工をしたり、アナログ感を残しつつにぎやかな感じにしました。
ロゴが可愛いから入りやすそうなお店って思った。
確かに公式Webサイトは信頼の一つの要素になると思う。SNSは登録すれば誰でも簡単に発信できるが、Webサイトは誰でも作れるわけではないからかもしれない。そのお店がSNSをメインに更新しているのなら、それを補足する形でサイトを作るのもひとつだ。スマホ特化にした理由も頷ける。
初めての個人制作でスマホファーストに着目できるのスゴイ。
デザインで工夫した点は、フッターのワイングラスから上へ上へ積み重なるイメージにしたところです。
お店の人に想いを聞くと、「学生時代に青春を謳歌できなかった人たちが、大人になって青春を謳歌できる場所にしたい」とのことでした。なので、お客様が大人になった今も友達を作って、気軽に集まり遊ぶことのできる「憩いの場所」になってほしいという想いから、キャッチコピーを「大人の放課後」にしました。
2008年にオープンしたお店も約15年となり、前店長時代からお店で過ごしたお客様の思い出や歴史が積み重なって今に至ることをデザインに表しています。
サイトの一番下にあるワイングラスから途中の曲線のあしらいやグラデーションがまるでBARにあるお酒のようだ。スマホで編集したという写真や親近感のある吹き出しが逆にいい味を出している。
大人の放課後感をしっかり感じ取れます!
STUDIO実装のメリットと感想
お店の方でも更新がしやすいのと、他の人がこのサイトを引き継いでもわかりやすいと思い、STUDIOを使いました。また私自身もサーバー運用しなくていいし、(フリーサーバーは管理が大変)お店的にもSNS運用が主流なので、お互いにとってコスパ最強でしたね。
実際使っての感想は、どんどん普及していきそうだなということですね。Youtubeみたいなものかと。昔はテレビしかなくて、限られた人しかテレビに出れなかったけど、今はYoutubeで誰でもチャンネルが持てる時代ですよね。それと同じで、誰でもサイトを持って情報発信するのが当たり前になるんじゃないかと。
ノーコードでwebサイト作れるとすごく時短になりそうですね
私も実際STUDIOを使ったが、コードを書くときより時短になるのは間違いない。今回のようにSNSでの集客が主で流入先が決まっていて、信頼の一つとしてWebサイトを持つという目的であれば、STUDIOはうってつけだろう。まだコードを書くときに比べSTUDIOでできないことも多いけど、日々進化しているし、「誰でもサイトを持つ時代」はすぐそこまで来ているのだろうか。
制作過程で苦労したこと・成長したこと
このサイト制作を通して、Webデザインの真髄を見た気がします。デザインやコーディングだけではなく、相手の方に想いを聞いてヒアリングをしっかりし、それをどうカタチに落とし込めるかが大切だと思いました。
私は最初、10年通ってるお客さんの立場だし、行けばなんとなくわかるかなと思っていました。でも、実際作り始めると私の中のお店のイメージでしか作れませんでした。お店側の想いだったり、どういう人に来てほしいかなんて知る由もなく、本当にデザインに起こせなくて1ヶ月くらい四苦八苦しました。
その後何回かしっかりとヒアリングした結果、いろんなことが明確になってデザインに起こす時も自信を持って作ることができるようになりました。先生が言っていた、「授業で学ぶのはほんの一握りでしかない」って言葉を身にしみて感じましたね。
実案件でしかできない経験ですね✨
髙山さんは、これまではスクールの課題ばかりだったので、言われたことしかできてなかったと思ったそうだ。ディレクションの難しさはクライアントワークでしか体験できない。ヒアリングで一体何をどう聞けばゴールに近づくのか、どういう情報を詰め込んでデザインに反映すればいいのか、知り合いでも苦戦する。言語化が大事だとよく聞くけど、本当にその通りだった。
髙山さんが思う、デザイン魅力とは
ありきたりだけど、クライアントの想いがカタチになることです。スタバでサービス業をしていたときは、お客様一人ひとりにかける時間がどうしても短くなってしまいますが、Webデザインをする際は、1対1で本当にあれこれとたくさんお話しながら、濃い時間を過ごしていく。お互いにとって心に残る人生の一ページになりそうなくらい(笑)それが素敵だなと想いました。
クライアントワークスをしているとディレクションやマーケティングについて考える機会になりますよね。
相手ととことん向き合って考えていることをデザインしていく。ヒアリングする中で相手の価値観や人生観に触れられるから楽しいし、なんとかカタチにしたいという想いも強くなる。大変だけど、有意義な時間だ。
今後の目標
正直悩んでいます。最近地域密着型の働き方に興味があって。
コワーキングスペースで働くCFの友人が、スクールで学んだことを活かしてサイト更新したり、デザイナーやSEのお客さんと話す機会も多いそうなんです。そういった場所で私もスタッフとして働いて、デザイナーやSEさんたちと関わって情報交換しながらマイペースにやるのもありなのかなと。一方で、就職したい気持ちもあるのですが、旦那さんが転勤族だからどうなるかわからない部分も多くて。自分のできる範囲でWebデザインに関わっていきたいと考えています。
Web業界に転職しなくても、いろんな関わり方がある。髙山さんは、大学卒業後デザインの道に進まずサービス業にいったのは、自分を変えようという思いからだったそうだ。今の雰囲気からは考えられないが当時は人の感情の機微を読み取るのが苦手だったため、ストレートな物言いでのやり取りでしかコミュニケーションができなかたっという。もしこのままデザイナーになっても人に対しての思いやりなどが自分には欠けているなと感じたとか。今はすっかりコミュニケーション力もついて、親しみのある頼のもしいお姉さんだ。この先も、自分に必要なことを考えて行動していくだろう。
髙山さん、ありがとうございました!